■ 女性と年金
今週は火曜日が祝日。月曜日にお仕事してまたお休みと、ちょっと拍子抜けのような感じです。だんだん寒さも緩んできましたがまだまだ油断は禁物ですね。
暖かくなると、そろそろ花粉症が本格化してくるので、戦々恐々としています。
今回は、「女性と年金」と題して書きたいと思います。
毎年4月になると、年金制度の改正が何らかの形で示されるわけですが、今年は女性に関係する部分をどう見直すかということが焦点の一つになっているようです。
現在の年金制度は、女性が結婚後専業主婦になることを前提に作成されていますが、現実はサラリーマン世帯では共働き夫婦の方が割合を多く占めるようになってきています。
また、晩婚化が進み、離婚も増加しており、女性の独立も進んでくるなど、現実と旧式な制度との間で大きなギャップがある状態になっているのです。
金融庁は今まで予定利率の引き下げについて「幅広く勉強している」と言うだけで、具体案への言及は控えてきましたが。しかし、1月30日の朝刊によれば、同日に論点を自民党に提示し、与党との調整に入り、今国会に法案提出、2003年度から実施を目指すとありました。
まだまだ議論の段階で、賛否両論のようですが、今後の動向をウォッチしていく必要はあります。
特に利回りの良いときに年金・養老保険のような積み立て型商品に加入されている方は、注意していてくださいね。
すぐに"解約"ということでなく、自分がどこの会社のどんな保険に加入しているのか、一覧表にしてまとめておくことをお奨めします!
実際に検討されている課題をあげてみましょう。
■夫婦の形を、専業主婦型から共働き型へ
現在の制度ではサラリーマン世帯の専業主婦など(国民年金の第3号被保険者)は、保険料を納めなくても老後に老齢基礎年金を受け取れる仕組みになっています。少子高齢化が進み、保険料を払って年金制度を支える人を増やすことが課題となっている中で、「専業主婦を優遇し過ぎている」という批判が絶えないのが事実です。
これは、税制面でも見られ、「配偶者特別控除の廃止」が決定したことでもうなづけると思います。
■短時間労働者までの範囲拡大
今まで対象外だった、短時間労働者やパート従業員に対しての基準を変更して、厚生年金加入者の範囲を拡大を検討しています。
■育児期間の取り扱い
女性は会社勤めをしていても、出産・育児のために辞めざるを得なくなることが多く、どうしても厚生年金加入期間が男性に比べて短くなりがちな上、賃金格差もあって、年金額が男性よりも格段に低くなるというのが現状です。これに対応するための措置が検討されています。
■離婚時の対応
ずっと専業主婦だった女性が離婚した場合は更に問題です。それまで家事や育児でいくら夫に協力していたとしても、夫名義の厚生年金はすべて別れた夫が受け取ります。
女性は会社勤めをしたことがなければ、老後を自分名義の老齢基礎年金(満額でも月約6万7000円)だけで暮らすことになってしまいます。
そのため離婚時に夫の厚生基礎年金を分割する仕組みが検討されています。
女性に関わる年金の問題は、女性のライフスタイルの多様化から様々な難しい問題を抱えており、一足飛びに制度が改正されるということは考えにくいのですが、徐々に変化してくることは間違いないと思います。
今後保険料がさらに家計の負担となることもありますし、実際給付開始も段階的に年齢の引き上げが実施されます。
老後の不安を解消するためにも、しっかりとしたライフプランを長期的な視野で考えて行くことが必要になってきたなと改めて実感しました。