■ ペイオフ解禁
4月になり、色々と制度や法律など、私たちの身の回りでも大きな変化が起こり始めています。先延ばしになっていた、「ペイオフ全面解禁」は、まさにその代表とも言えるでしょう。
もう一度おさらいと言う意味で、ペイオフ制度とはどういうことなのか触れておこうと思います。
■ ペイオフってどういうこと?
ペイオフ制度を日本語で表すと「預金保険制度」になります。この制度は1970年代に創設された金融機関が破綻した時の処理方法で、金融機関から集めた保険料によって保険対象となる預金について一定限度まで預金者に払い戻し、そのうえで金融機関を清算する制度をさしています。
■ ペイオフ全面解禁ってどういうこと?
すでに、定期預金などは2002年4月から1000万円とその利子までは保護対象になりますが、それ以外は対象外になる制度が始まっています。だからと言って、オーバーしている分が全てゼロになると思っている方も多いようですが、そうではありません。ご興味のある方はこちら→を読んでいただけると良いと思います。
2005年4月以降は、当座預金や利息のつかない普通預金は「決済用預金」として全額保護され、定期預金や利息のつく普通預金などは、1金融機関につき預金者1人当たり、元本1000万円までとその利息等が保護されます。具体的にどの預金が「決済用預金」に該当するか等の詳細は、金融機関の窓口等にお問い合わせ下さい。
良くある疑問として、同一銀行で複数支店に口座を持っている場合どうなるかと言うのがありますが、各銀行では「名寄せ」作業が行われており、皆さんのお手元にもご案内が来ているケースもあるかもしれません。銀行が同じであれば、結局1人に集約されてしまいますので、分散したことになりませんから注意してください。
また、最近は金融機関の合併がよく起こりますが、たまたま合併する両方に預金を1000万円ずつ預けていたとします。この場合、その後1年間に限り、保護される預金金額の範囲は、預金者1人当たりの上限額(元本1,000万円まで)に合併等に関わった金融機関数を乗じた金額とその利息とする特例が適用されます。あくまでも当分の間の特例措置ですから、こうした銀行の合併や事業統合、営業譲渡などのニュースには敏感になるよう、日頃から心がけておくことが大切ですね。
■ こんなことにも注意!
「そんなに預金があるわけじゃないから大丈夫!」とお思いの方も多いでしょうが、ご自身が住んでるマンションの組合の修繕積み立て費や所属する任意団体やサークルの会費、町会費なども銀行に口座を開設して預けていれば、この制度の対象になりますので、自分及び家族の問題だけでなく、認識しておくことが重要です。