■ 外貨建て商品ってどういうの? Part1
外貨建て商品がちょっと気になっている人も多いのではないでしょうか?「そりゃあやっぱり金利がよさそうだし・・・」「でもちょっとコワイ・・・」そんな人はまず外貨建て商品を知ることから始めましょう。
ある程度余裕のあるお金であれば「少しでも多く殖やしたい!」と思うのも当然。とくに外貨建ては金利を見るととても魅力的な感じがします。ただ、外貨建ては為替リスク(為替レートの変動によるブレ)や為替手数料もあることを認識しておきましょう。
外貨建て商品にはどんなものがあるのか、以下にまとめてみました。
商品
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利回り
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引き出し
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リスク
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外貨建ての銀行預金
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普通預金
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高い金利で預けられる。
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いつでも解約できる
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信用リスク
(預金保険制度の対象外なので利用する金融機関の破綻リスクがある)
為替変動リスクがある
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定期預金
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高い固定金利でキープできる
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据置期間がある
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外貨建ての保険商品
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養老
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高い固定金利でキープできる
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据置期間がある。
期間前の引き出しは解約控除(手数料)がかかる
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信用リスク(保険契約者保護機構の対象)
為替変動リスクがある
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終身
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年金
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外貨建てのMMF
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高い運用利回りが期待できる
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いつでも解約できる
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為替変動リスクがある
価格変動リスクがある
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●利回りについて
(1)預金や (2)保険商品は予め金利が定まっているものですが、(3)MMFは投資信託なので運用実績によって利回りが変わってしまいます。ただ比較的安全性の高い金融商品で運用されています。
●途中引き出しについて
(1) の普通預金や(3)MMFは引き出し自由ですが、(1)定期預金や(2)保険商品は据置期間があります。とくに(2)の保険商品は据置期間中の解約は解約控除があり、元本割れすることもあります。
●リスクについて
(1)の外貨預金は銀行が破綻したら何の保証もありません。預金保険制度の対象外だからです。(2)の保険商品は契約者保護機構というセーフティネットがあります。(3)MMFは金融機関が破綻しても投資信託のしくみ上、保護されています。ただし、安定運用とはいっても投資信託なので元本は保証されていません。
●為替リスク
為替とは円と外貨を交換することです。交換する際等しい価値を表したものが交換レートです。
たとえば1ドルと100円が等しいとき、100円で1ドルに投資し、その後円に換金しようとした時に、
1ドル= 90円になったとすると、90円の戻りです。
この場合は、10円の損になります。
1ドル=110円になったとすると、110円の戻りです。
この場合は、10円の得になります。
このように外貨建ては為替レートによって手元に入ってくるお金が変わるリスクがあるのです。
●為替手数料
為替手数料とは円と外貨を交換する際の手数料です。為替手数料は通貨によって違います。
たとえば米ドルを例にすると(1)外貨預金と(2)保険商品は為替手数料が往復2円ほどかかります。いっぽうMMFは往復1円で安めです。
往復2円というのはつまり先ほどの例でみると、為替レートが1ドル100円のときに100円で1ドルに投資するには、実際は101円必要になるということです。
その後、円に換金しようとした時に、
1ドル= 90円になったとすると、90円−1円=89円の戻りです。
この場合は、12円(89−101)の損になります。
1ドル=110円になったとすると、110円−1円=109円の戻りです。
この場合は、8円(109−101)の得になります。
このように為替手数料は外貨建てには外して考えられないポイントです。
たとえば1ドルが100円だと仮定すると2円の支出は約2%の金利損に相当するからです。
外貨建ては
・いつまで置いておけるお金なのか、
・手数料をひいたあとの利回りと為替の比較
などで選んでいきます。