■ ビギナー向け投資信託の相談
 
「投資には興味があるんだけど、株はちょっと・・・」という人、多いですよね。投資ビギナー向けなのが投資信託です。今回は投資信託の中でもビギナー向けの商品を紹介しましょう。
 
「投資」というと「売ったり買ったり」というイメージを持つ方もいますが、本来の投資とは「長期的視点でじっくりと資産を殖やす」というものです。 
 話は変わりますが、ちょっとここで老後のことを考えてみましょう。(ちょっと唐突ですが・・・)老後資金は一般的にどれくらい過不足があるのでしょうか?
 
 
  | 老後の収入  | 公的年金  | 夫婦2人の標準年金額・・・月額23.3万円 (平成16年度 厚生労働省)
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  | 老後の支出  | 生活費  | 最低の生活費は・・・24.2万円 ゆとりある生活費は・・・37.9万円
 (平成16年度 生命保険文化センター)
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  | 不足額  | 最低の生活費で送る老後でも毎月−9000円 ゆとりある生活でおくる老後だと毎月−14.6万円
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公的年金だけだと毎月赤字ですね。この不足額を仮に平均寿命まで累計してみると、一般的に老後は3000万円程度資金不足になります。(生活レベルによって違いますが) 
では仮に老後のために2000万円を準備しようとすると毎月いくらずつ積立をしたらいいでしょう?(運用利回り・税金を考慮しない)
 
 
  | 40年  | 35年  | 30年  | 25年  | 20年  | 15年  | 10年  | 
 
  | \41,666 | \47,619 | \55,555 | \66,666 | \83,333 | \111,111 | \166,666 | 
 
 
かなり毎月の金額が大きいですね!また時間が短くなるごとに加速度的に毎月の金額が大きくなってくることがわかります。ここから「時間」という力がいかに大きいかがわかります。 
 先ほどは運用利回りを考慮しませんでしたが2000万円を目標に5%で積立運用したとしたらどうでしょう?(税金は考慮しない) 
 
 
 
  | 40年  | 35年  | 30年  | 25年  | 20年  | 15年  | 10年  | 
 
  | \13,433 | \17,966 | \24,424 | \34,000 | \49,075 | \75,200 | \129,014 | 
 
 
かなり毎月の金額が少なく抑えられることになります。つまり「運用利回り」の力が大きいことになります。ただ、期間が短いと期間が長い場合に比べてあまり利回り効果が効かないですね。ここから運用には「時間」と「利回り」の相乗効果が必要なことがわかります。 
上記から
(1)ライフプランを考えるときには長期的資金準備も必要なこと
(2)お金を殖やすには「時間」と「運用利回り」の力が大きく影響すること
 がわかりますよね。「投資」は本来じっくり収益を期待するものです。当然リスクもありますがライフプラン上有効な手段だということがわかります。
「でもやっぱり投資なんてやったことがないし・・・」という人には投資ビギナー向けの商品として投資信託があります。投資信託とは私たち投資家がお金を出し合ってまとまったお金(ファンド)をつくり、そのファンドの運用を専門家(ファンドマネージャー)に任せるシステムです。ファンドマネージャーが運用するのですから私たちがあれこれ運用先を悩まなくてもいいわけです。
ただ、投資信託を選ぶ際には「そのファンドマネージャーはどんな風に運用しようとしているのか」という点から選んでいきます。「どんな風に運用しようとしているか」と一口に言ってもファンドマネージャーが投資しようとしている資産、国は様々。おまけに銘柄選択の方針、運用スタイルなども多様なので、どんな投資信託を選んだらいいのか迷ってしまいます。
そんな中、投資信託の中でもビギナー向けなのが「バランス型(ライフサイクルファンド)」と呼ばれるものです。 
ライフサイクルファンドは積極運用タイプ、安定運用タイプ、中間タイプというようにリスクの大きさ別にタイプが用意されていて、リスクの大きさに合わせて、自分で任意のタイプを選べばよいというものです。
例えば、積極運用タイプは、株式を70%まで組み入れるなど、株式中心で運用するもの、安定運用タイプは株式を30%までしか組み入れないなど、債券中心で運用するもの、中間タイプは株式と債券を50%ずつで運用するものなどです。自分がハイリスクハイリターンで運用していきたければ積極運用タイプのファンドを選べばいいわけです。
また運用していく中で年齢の変化(とれるリスクの変化)に応じて、中間タイプや安定運用タイプにファンドを乗り換えていけばいいわけです。
ライフサイクルファンドの中には自動的に積極運用タイプから安定運用タイプに切り替わっていく、ターゲットイヤー型というものもあります。これは20年、30年、40年といった一定時間を経てじっくりと安定運用タイプに変わっていくもので、この一定期間と自分の老後までの期間をあわせて選べばよいというものです。 
 (ビギナー向けに至れり尽くせりの反面、ちょっとおせっかいのような気もしますが・・・) 
このようにビギナー向けの投資信託商品もあるのです。これ以外にも投資信託にはいろいろな種類があるので、順次紹介していきますね。 
 
