■ セカンドオピニオンの話
「セカンドオピニオン」って知っていますか?なんとなくきいたことはあるけど、実際はよくわからない、という人も多いのではないでしょうか?
セカンドオピニオンというのは医療分野で使われる言葉で、直訳すれば「第二の意見」ということです。具体的には、診断や治療方法について、自分の担当医以外の医師の意見をきき、参考にすることをいいます。がんや心臓病のように治療方法が日進月歩している領域では特にセカンドオピニオンの必要性が高まっています。
たとえば
◎担当医から診断と治療方針の説明を受けたけど、他の医者の診断と治療方針の意見も
ききたい
◎担当医からいくつかの治療方針を提示されて決断に迷っている
◎他にも治療方法がないか知りたい
こんなときに、自分で納得して治療方法を選択し、納得のいく治療を受けるために、他の医師の意見も聞いてみるという方法なのです。
ちょっとここでうちの義父の話・・・。今まで何度もがんになったことがありましたが、その度に病院選びは本当に家族で悩みました。その部位のがんの名医といわれる先生の治療が受けられれば一番いいのですが、なにしろ地方に住んでいますし、やはり素人で探すといっても噂に頼るしかないのが現状です。地元で一番大きい病院に頼るしかありません。結局最初に受診した病院か、そこから紹介された総合病院にお任せするような状態でした。
また本人の気持ちの問題(「あの病院はいやだ」とか)や、余計な気遣い(「いつも行っている主治医の先生がこっちの病院を紹介状してくれたのに、違うところに行ったら失礼なのでは?」とか)などが邪魔をするのです。今も病院選びでは後悔するところが多々あります。
さらに医者から「●●という治療方法のほかに▲▲という治療方法もあります。私としてはかくかくしかじかの理由で●●の治療方法がよいのではと思いますが、いかがですか?」なんていわれても、医学知識のない私たちには難しすぎる選択ばかりでした。特に親は昔の人間なので、「先生に質問するのは失礼なのでは?」と思っていたようです。手土産を包んで頭をさげてお願いしてくるのが一番だと思っていました・・・(苦笑)
米国では日本に比べセカンドオピニオンがかなり定着しているようです。常に新しい治療方法が研究されている医療分野の中で、治療方法が複雑化し選択枝が多岐にわたるため、医師自らがセカンドオピニオンを勧めることも増えてきたようです。
セカンドオピニオンを利用すれば
◎他の医師の意見をきくことにより、納得と安心感が得られる。
◎自分の病状に最もふさわしい治療方法にたどりつける
◎自分の病状に対する治療方法の選択枝が増える
というメリットがあります。
医療の地域格差や病院間格差という現実的な問題もセカンドオピニオンによる「情報」という力で解決できることもあります。
セカンドオピニオンを受けるには、担当医にセカンドオピニオン受けたいことを相談し、紹介状を依頼し、検査の資料の借用をお願いします。セカンドオピニオンをどこで受けるかはセカンドオピニオン外来を扱っている医療機関や、セカンドオピニオン事業を行っている企業・団体など、いろいろあります。最近ではアフラックの「プレミアサポート」、AIUの「セカンドオピニオンアレンジサービス」、アリコの「メディカルサポート」などのように保険会社がサービスとしてセカンドオピニオンを付保し、その症例の専門医紹介までしているものもあります。(保険商品によって対象外のものもあります)
行動(納得のいく治療)が伴わなければ、「情報」だけでは問題解決にはなりません。でも悩んでいるときの一筋の「情報」が支えになり、力になることも大きい・・・保険の相談を受けながらそんなことを実体験として感じている今日この頃です。