■ 今度は「ねんきん定期便」
平成21年度から、公的年金の加入者には、誕生月に「ねんきん定期便」が送られてくるようになります。
昨年は「5000万件に上る宙に浮いた年金記録問題」を受けて、すべての年金受給者とすべての年金加入者に「あなたの年金記録が間違っていないか確認してください」という意味で「ねんきん特別便」が送られてきました。届いた内容の加入期間や履歴・納付実績等に問題がなければ「問題なし」で回答し、間違いがある人は訂正して回答する、というものでしたよね。これは社会保険庁のずさんな年金記録問題の解決を究明するためのローラー作戦でした。
ところが、未回答率が32%もあったそうなのです。また、昨年 社会保険庁職員等による標準報酬月額改ざんの問題が発覚しましたよね。(まったく驚くべき事実です!)標準報酬月額とは簡単にいうと「月給のめやす」のことで、実は厚生年金の年金額を決めるうえで大事な項目なのです。(受取額にかかわる大事なデータが勝手に改ざんされていたなんて!!怒)
昨年ローラー作戦で送られた「ねんきん特別便」にはこの大事な標準報酬月額の項目が記載されていませんでした。そんなことから、今回の「ねんきん定期便」は現役の年金加入者にだけ@記録確認の徹底と、A標準報酬月額を知らせる目的で毎年送られてくるようです。(ちなみに年金受給者には年内に標準報酬月額を記載した『お知らせ』が届くそうです)
ねんきん定期便が送られてくる人
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国民年金加入者と厚生年金加入者
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いつ
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毎年、誕生月に
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記載されている内容
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加入期間・履歴・保険料の納付実績
標準報酬月額・将来受け取れる年金額の見込みなど
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ちなみに、ねんきん定期便は通常は水色の封筒で送られてきますが、記録に漏れや誤りがある可能性が高い人はオレンジ色の封筒で送られてくるそうです。オレンジ色の封筒で来た人は要チェックですね。また、封筒の中に入っている回投票も、通常は白色で入っていますが、ねんきん特別便の未回答者や標準報酬月額に誤りのある可能性がある人、58歳になる人は青色の回投票が入っているそうです。
封筒
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オレンジ色
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記録に漏れや誤りのある可能性の高い人
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水色
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上記以外の人
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回投票
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青色
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ねんきん特別便の未回答者、58歳になる人、標準報酬月額に誤りがある可能性がある人
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白色
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上記以外の人
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「あれ?給与がこんなに安かったかなあ?」と少しでも疑問があれば問い合わせてみたほうがいいですね。
それにしても、国の制度まで自己責任で管理しなければ損してしまうかもしれないなんて・・・
なにか釈然としない気持ちです。