■「がん保険」って必要?
万一の病気・けがのために、民間の「医療保険」に加入している人は多いでしょう。また、がんになった時のための保障としてさらに「がん保険」に入っている人も多いようです。でも、「民間の保険」はそもそも「公的医療保険」の補てんするためのもの。私たちには「公的医療保険」があります。また民間の「医療保険」に入っていれば、がんの入院費・手術費用等も対象となるわけですし・・・
「だったら『がん保険』っていらないんじゃない?」と思う方もいるのではないでしょうか?
そもそも、なぜ「がん保険」があるのでしょうか?・・・
それはまず罹患率の高さが影響しているのではないかと思います。
年齢階級別罹患リスク(%)
財団法人 がん研究振興財団「がんの統計2008年度版」
データでみてみると男性ではおおよそ2人に1人、女性ではおおよそ3人に1人が一生のうちにがんと診断されていることがわかります。最近ではがんも早期発見・早期治療で治る病気という認識になってきていますよね。
気になる治療費ですが、がん治療は、ほとんどのケースで公的保険の範囲内で行われているので、ほとんどのケースで自己負担が3割ですみます。(年齢によって異なる)でも、新しい先進医療や一部の薬・器具等、公的保険ではカバーされないものもあります。
たとえば、がんの重粒子線治療は治療費用が300万円以上!先進医療技術なのでこれは自己負担となってしまいます。
最近では「医療保険」や「がん保険」に先進医療保障特約のついているもの増えてきています。基本的に先進医療の保障額には上限が設定されているので、数百万円もするような治療等に対する備えを考えるのであれば、安心できる保障額かどうかをチェックする必要があります。また先進医療の保障は、加入後に保障対象がどんどん変化していく特異性があります。
一方、「がん保険」は、先進医療を受けた時の治療費にがん診断給付金を充当することもできますので、重粒子線治療等の高額な治療も安心して受けることができます。がん診断給付金は先進医療でない一般のがん治療でも対象となります。また働き盛りの方ががんになった場合、治療中の収入面も心配ですよね。
保険診療外の診療方法だと高額になりがちながんの経済的リスクには「がん保険」の診断給付金の設定金額で対応してみても良さそうです。
また治療法の選択肢が増えるとともに、自由診療の治療を選択する人も増加しているようです。 例えば未承認の抗がん剤治療を継続すると、数百万円以上かかるケースも珍しくありません。そのような中、保険診療でも自由診療でも、がんの治療費を保障するがん保険もあります。 さらに 放射線治療、抗がん剤治療、ホルモン療法など入院を伴わない通院治療も対象となっているがん保険もあります。
「がん保険」に加入するかどうかは、まず、こうした「がん保険」の特長を知った上で検討することをおすすめします。