■ マニフェスト 〜年金政策を比較〜
いよいよ政党選択の夏がやってきました!
選挙に行くのは当然ですが、私たちの暮らしのため、そして将来のために、私たち国民がしっかり政党や議員を選択することが大切です。
自分にとって有利な政策もあれば、そうでないものもあるでしょう。しかし、国の政策がかかっていますから、個人のメリットよりも、国民やその子孫も含めた全体のことを優先させて、広い視点で考えてみることが必要です。
さて、ここでは選挙の争点でもある年金政策について確認してみましょう。
【自民党の場合】
@ 3年以内に無年金・低年金対策のための措置を講じる。
A 非正規で働く人の年金保障に向け見直し、在職老齢年金の見直し等を行う。
B 被用者年金制度の一元化を早期実現する。
【民主党の場合】
以下、すべて2013年までに法律を成立させる。
@ 職業を移動しても手続きが簡単になるように、例外のない年金制度の一元化をする。
A 「所得比例年金」を創設し、納めた年金保険料は必ず返ってくる制度とする。
B 消費税を財源として「最低保障年金」を創設し、その金額は月々7万円とする。ただし、「所得比例年金」を一定額以上受けられる人には「最低保障年金」は減額する。
C 消費税5%(現状の税率)相当分を全額「最低保障年金」の財源として投入する。
以上が各党の政策集(マニフェスト)にある年金制度についてのポイントです。
簡単に言うと、自民党は具体性にかけますが、現状の制度を基に少し変えましょうというイメージで、民主党は抜本的な制度を変更し新しい制度を作りましょうというイメージです。
年金の一元化と言っても、自民党の政策では、サラリーマンの「厚生年金」と公務員の「共済年金」を一元化するのみで、国民年金はそのままとなり、自営業者や専業主婦、フリーターの方々などは関係がありません。それに対して、民主党の政策では、職業に関係なく一元化ですから、国民すべてが同じ年金制度に加入することになり、職業による不公平感がなくなります。ただし、これまでの自民党政権下で運営してきた結果、現状でも年金財政が厳しい状況であることは周知のとおりです。そのような中で、新しい年金制度を創設し、現制度から移行していくには、かなりの時間とお金がかかるでしょう。
年金制度は、現状の年金生活者の生活を守りつつ、年金制度を支えている現役世代、さらに子供たち世代の将来も保障していく制度にしなければなりません。世代間でも不公平感をなくし、転職や働き方の多様化などにも対応できる新しい制度が必要なのかもしれません。
どの政党が完璧か?ではなく、どれが自分の考えに近いかを考え、選挙には必ず行きましょう!!