■ たばこ税について
来年度はたばこの大幅増税は見送られるようで、たばこ1本当たり2〜3円程度の増税で調整されると報道されています。愛煙家にとっては、ほっとするニュースだったかもしれませんね。
そもそも「たばこ税」とは、どんな税金でしょうか?
たばこ税は、一般的に、たばこを課税対象とする税金の総称として使われていて、日本には国税であるたばこ税(たばこ税法に基づき、製造たばこに対して課税される税金)とたばこ特別税、地方自治体の地方たばこ税(都道府県たばこ税と市町村たばこ税)があります。それらを合わせたものがいわゆる「たばこ税」です。
【現在の日本の代表的な紙巻きタバコの税額】
上記のとおり、価格に占める税の割合は63.1%になっています。
価格の半分以上は税金ということです。
来年度はたばこ1箱の価格が、40円〜60円程度上がって340円〜360円程度になる見込みです。
しかし、これでも先進諸外国に比べると日本のたばこの価格が低いといえます。
少し視点を変えてみましょう。
厚生労働省が行なった「2008年 国民健康・栄養調査」によると、喫煙習慣がある男性の割合が36.8%と、調査を開始して以来最も低い水準となりました。つまり禁煙する人が増えていることが分かります。
これは、1998年以降の3回のたばこ税増税や2008年にスタートした「taspo」の影響、そして“健康のため”や“おこづかいの節約のため”といった個人理由によるもの、さらに路上の喫煙禁止やオフィスの分煙化などがすすんだことの影響によるものと思われます。
喫煙が健康に悪影響があることは誰もが認識しているとおりです。厚生労働省の研究班によると、たばこを吸う男性は、吸わない男性に比べ40歳以降の余命が約3.5年短くなることが発表(2007年)されています。
愛煙家の皆さんは肩身の狭い思いをされているのかもしれませんが、大幅増税を待って禁煙するのではなく、そろそろ本気で健康について考えて禁煙してみてはいかがでしょうか?
国としてもたばこ税の税収が減ることは辛いものの、その分国民の健康が促進され、結果医療費負担が下げられれば、全体としてはバランスが取れるはずです。
これからの時代は健康と環境がテーマとなるでしょう。個人でもできること「禁煙」から始めてみませんか?!