■ 高速道路の新たな料金割引って?!
9日、前原国土交通省大臣が6月から実施する高速道路の新たな料金制度を発表しました。
テレビなどでは“不満の声”が多く報道されていますが、本当のところはどうなのでしょうか?
国土交通省の資料では、新料金の基本方針は、
@ 上限料金制の導入
A 徹底した簡素化
B 地球環境に配慮
と記載されています。
まず、上限料金制の導入とは、普通車は曜日を問わず2000円を上限とするなど車種別に上限料金を設けることで、以下のとおりです。
@ 高速自動車国道等
軽自動車
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普通車
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中型車
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大型車
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特大車
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1000円
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2000円
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5000円
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5000円
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10000円
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A 本州四国連絡高速道路
軽自動車
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普通車
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中型車
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大型車
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特大車
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2000円
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3000円
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5000円
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5000円
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10000円
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B 首都高速・阪神高速
普通車
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大型車
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900円(下限500円)
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1800円(下限1000円)
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また、簡素化を図るため、時間帯・曜日の区分をなくし、原則「現金」と「ETC」の区別も、大都市と地方での上限の区別もなしとなります。
さらに、環境に配慮し、軽自動車やエコカーを優遇します。
● エコカー割引
普通車のエコカー免税対象車のうち、燃費が軽自動車と同程度(燃費値が20km/ℓ以上)の車両は、料金を軽自動車と同じにする。事前登録が必要。実施は7月以降の予定。
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これまでのETC優遇からエコカー優遇に変化するといえます。
ところで、料金は現行と比べてどうなるのでしょうか?
たとえば、首都高速や阪神高速では、現行の定額料金(普通車700円など)から、走行距離に応じて料金を変わる(普通車500円〜900円)ようになります。ただし、これはETC搭載車のみで、現金利用者には一律上限料金が課せられることとなり、実質値上げとなります。
他のケースで、たとえば、《さいたま新都心⇔みなとみらい》では【現行】平日1700円・休日1200円→【新料金】どちらも900円となり値下げですが、《三郷⇔新宿》では【現行】平日700円・休日500円→【新料金】どちらも900円となり値上げとなります。
〔※現行料金の平日は、平日昼間(割引なし)で算出。現行料金の休日は、休日割引(3割引)で算出。〕
つまり、ケースごとに値上げだったり値下げだったりします。簡単にいうと平日&長距離はお得になるようですから、平日に有給休暇をとって遠出してみてはいかがでしょうか?
なお、原則既存割引は廃止ですが、激変緩和措置として、一部時間帯割引や大口・多頻度割引を平成22年度に限定して実施します。
ただし、民主党マニフェストでは高速道路は段階的に無料化していくと明記していますから、これはそのワンステップで、今後高速道路の料金は無料化に向かっていくのでしょう。それに注目していきたいと思います。