■ 「住宅エコポイント」の再開と「フラット35Sエコ」の新設
平成23年度第3次補正予算で「住宅エコポイント」の再開と「フラット35Sエコ」の新設が決まりました。どちらも、東日本大震災の被災地の住宅取得支援の狙いもあるため、被災地に手厚い制度となっています。
【住宅エコポイント】
住宅エコポイントは、省エネルギー性の高い住宅を新築したり、エコリフォームしたりするとポイントがもらえ、省エネルギー商品などと交換できる制度です。人気が高くて予算枠に達したため、平成23年7月に打ち切られましたが、今回被災地の復興支援を重視する内容で再開される形となっています。エコ住宅の新築は被災地では30万ポイント、被災地以外の地域では15万ポイント付きます。エコリフォームは上限30万ポイントで、耐震改修やリフォーム瑕疵保険加入によるポイントが加わりました。また、ポイントを交換できる商品が「環境」と「被災地支援」に重点化され、「被災地支援」にポイントの半分以上を充当することが条件とされます。工事対象期間は、エコ住宅の新築は平成23年10月21日から平成24年10月31日までに着工または工事着手したもの、エコリフォームは平成23年11月21日から成24年10月31日までに着工または工事着手したものとなっています。
<参考> 国土交通省
http://www.mlit.go.jp/common/000184527.pdf
http://jutaku.eco-points.jp/
【フラット35Sエコ】
フラット35は長期固定金利が特徴の住宅ローンですが、フラット35Sは省エネルギー性、耐震性、バリアフリー性などの要件を満たす住宅を取得する場合に、当初10年間金利引き下げをうけられる制度です。やはりこちらも人気が高くて予算枠に達したため、平成23年9月で打ち切られましたが、第3次補正予算により、省エネ性の高い住宅を優遇する「フラット35Sエコ」が新設されました。このフラット35Sエコは、東日本大震災の被災地とそれ以外の地域では、引き下げられる金利が異なります。被災地以外の住宅取得は、当初5年間で金利が0.7%引き下げられるのに対し、被災地の住宅取得では、当初5年間で金利が1%引き下げられます。その後も、6年目以降10年目(長期優良住宅等の特に性能が優れた住宅の場合は20年目)までは、0.3%の引き下げが続きます。
なお、「被災地」とは、「東日本大震災に対処するための特別の財政援助及び助成に関する法律」に基づく「特定被災区域」のことで、岩手県・宮城県・福島県の全域、青森県・茨城県・栃木県・埼玉県・千葉県・新潟県・長野県の一部(10県221市町村)が対象となります。
当初5年間
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6〜10年目(長期優良住宅等、特に性能が優れた住宅は6〜20年目)
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被災地 ・・・年▲1.0%の金利引下げ
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年▲0.3%の金利引下げ
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被災地以外・・・年▲0.7%の金利引下げ
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平成23年10月1日以後に申し込みされた人で、かつ、平成23年12月1日以後に資金を受け取りになる人から適用となります。
<参考> 住宅金融支援機構のホームページ
「【フラット35】Sのご案内」
http://www.flat35.com/loan/flat35s/
どちらも、これから住宅を取得しようとする人は注目ですね。