■ 消費税増税で住宅購入はどうなる?
消費税の引上げが決まりました。2014年4月から8%に、その後、2015年10月に10%、というように2段階で引き上げられます。
消費者である私たちは買い物をするときの負担が増えます。特に住宅は高額のため、税率引き上げに伴う購入時の負担が大きく資金計画にも影響を及ぼします。
ただ、消費税の課税対象となるのは「建物」のみで、土地価格は課税対象に含まれません。物件の販売価格全額が増税対象ではないのです。
たとえば、販売価格が4000万円の住宅であれば
販売価格
4,000万円
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土地価格(非課税)
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1,900万円
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建物価格(課税)
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2,000万円
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消費税額
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100万円(2,000万円×5%)
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となっています。
消費税が8%になると消費税額は160万円となり、消費税が10%になると消費税額は200万円となります。この増税になる60万円分を貯蓄で貯めようとすると、月2万円の貯蓄を2年6ヶ月続けることになります。100万円なら月2万円の貯蓄を4年2ヶ月です。こうして貯めたお金が住宅の品質やグレードを良くするためでなく、増税分の納税に充てられるだけと考えると、消費税引上げの影響は結構大きいことがわかります。
また、建物価格だけでなく諸費用についても消費税があがることによる影響があります。仲介手数料、司法書士報酬、ローン契約時の事務手数料などは課税対象なので増税の影響があります。
消費税は施行日以降に引渡しを受けるときに新たな税率が適用されます。一般的に住宅を建てる場合には計画から入居までに1年くらいかかります。工事が遅れることなどもあります。これでは引渡しのときに「消費税があがってしまった」ということも考えられます。そのため、注文住宅など請負契約を行う住宅については、新消費税率施行の半年前までに請負契約を締結した場合には、旧税率が適用される経過措置があります。
2,014年4月 2,015年10月
住宅購入を考えている人は計画を具体的にしていくことが望ましいですね。