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コラム
 

■ 遺族年金を受け取れる遺族とは?

 

家族に万が一のことがあった場合、自分は遺族年金を受け取ることができるかどうか、ご存知ですか?

 

例えば、死亡した人は会社員で、給与天引きで厚生年金保険料(国民年金も含む)を納めていて、支給要件を満たしているという前提で、考えてみましょう。

ここでは自分が、

@    死亡した人の妻である場合

A    死亡した人の内縁の妻である場合

B    死亡した人の夫である場合

C    死亡した人の子供である場合

D    死亡した人の親である場合

の5つパターンでまとめてみたいと思います。

 

 会社員の場合、厚生年金と国民年金の2つの年金に加入しているので、遺族年金も、遺族厚生年金と遺族基礎年金に分けて確認してみましょう。

 

@    死亡した人の妻である場合

遺族基礎年金 ⇒ 死亡した人によって生計を維持されていた「子のある妻」であれば受け取ることができます。

※子とは、18歳到達年度の末日を経過していない子、20歳未満で障害年金の障害等級1級または2級の子

遺族厚生年金 ⇒ 死亡した人によって生計を維持されていた妻であれば受け取ることができます。なお、30歳未満の子がない妻は5年間の有期給付となります。

 

A    死亡した人の内縁の妻である場合

事実婚関係にある内縁の妻も、上記の妻に含まれます。

なお、死亡した人に届出による婚姻関係(つまり戸籍上の妻が存在する)と内縁関係が重複している場合には、婚姻関係が優先します。が、戸籍上の妻とは別居しており、生計維持関係がなく、連絡も取り合っていないなど夫婦関係が破綻している場合には、内縁関係が事実婚と認めらることもあります。

 

B    死亡した人の夫である場合

遺族基礎年金 ⇒ 現在は受け取れません。が、法改正され平成26年4月以降は、妻の場合と同様、死亡した人によって生計を維持されていた「子のある夫」であれば受け取れることができます。

遺族厚生年金 ⇒ 死亡した人によって生計を維持されていた55歳以上の夫であれば、受け取ることができます(受給開始は60歳から)。ただし、遺族厚生年金を受給できる子がいる場合には、原則として、子に遺族厚生年金が支給され、夫に対する遺族厚生年金は支給停止となります。

 

C    死亡した人の子供である場合

遺族基礎年金 ⇒ 死亡した人に生計を維持されていた「18歳到達年度の末日を経過していない子」か「20歳未満で障害年金の障害等級1級または2級の子」であり、婚姻していなければ受け取ることができます。夫か妻が受け取る場合には、子に対する遺族基礎年金は支給停止となります。

遺族厚生年金 ⇒ 死亡した人に生計を維持されていた「18歳到達年度の末日を経過していない子」か「20歳未満で障害年金の障害等級1級または2級の子」であり、婚姻していなければ受け取ることができます。妻が受け取る場合には、子に対する遺族厚生年金は支給停止となります。

 

D    死亡した人の親である場合

遺族基礎年金 ⇒ 受け取れません。

遺族厚生年金 ⇒ 死亡した人によって生計を維持されていた55歳以上の父母であれば受け取ることができます(受給開始は60歳から)。ただし、遺族厚生年金を受け取ることができる配偶者や子がいる場合には受け取れません。

 

以上、ケースごとにまとめましたが、どれも共通した条件として、「生計維持」が必要です。生計維持されていた人とは、具体的には、死亡当時、死亡した人と生計を一にしていて、年収850万円の収入を将来にわたって得られない人のことを言います。

遺族年金のことを理解しておけば、安心できることもあると思いますので、自分の場合はどうなのか一度は確認しておきましょう。

 

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