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コラム
 

■ 金投資の特徴と種類

 

 “「国の借金」の残高が1053兆円! 国民1人当たり約830万円!”

と新聞に掲載されたりすると、日本は大丈夫なのか?と不安になりますね。

でも、冷静に考えてみると、日本が外国に1053兆円借りて返せない状態になっているというわけではありませんね。

それでも、将来のインフレリスクや信用リスクに備えておいたほうが良いでしょう。

そこで、その対策として「金投資」を始めようと考える方のために、今回は金投資の特徴と種類についてまとめてみます。

 

【金の3つの特徴】

@  実物資産である

⇒ 株や債券は発行している会社が倒産すると、紙くず同然になりますが、「金」はそのもの自体に価値があるので、倒産などの信用リスクがありません。

 

A  有事に強い

⇒ 金は戦争やテロ、災害などの世の中に不安が多くなると価格が上昇する傾向があります。金は政治経済が不安定になっても影響を受けにくい安全資産とされていて、世界経済の信用不安が拡大すると、金の需要が高まって、金価格が上昇します。反対に信用不安が少なくなれば、株式等に投資するので金価格は下落します。

 

B  インフレに強い

⇒ インフレになると、通貨の価値は目減りしていきますが、金の価格は上昇していきます。そのためインフレヘッジとして資産の一部を金で保有しようという動きが投資家の中でも広がりました。

 

 

【金投資のリスク】

@  価格変動リスク 

⇒ 金の価格は日々変動しています。基本的には需要が増えれば上昇し、供給が増えれば下落します。元本保証はありません。

 

A  為替変動リスク

⇒ 金の国際価格はドル建てで表示されています。したがって、金の国内価格は、円ドル相場が円安になれば値上がりし、円高になれば値下がりすることになります。

 

B  金利上昇リスク

⇒ 金には金利がつきません。金利が上昇して、預金などが高金利になれば、金利がつく商品のほうが魅力的になり、金の需要は減っていくので値下がりします。

 

C  盗難リスク

⇒ 金の延べ棒や金貨を自宅で保管する場合、盗難にあうリスクがあります。銀行の貸金庫を利用するなど、多少の費用がかかっても安全対策は必要です。

 

 

【主な金投資の種類】

 

現物取引(地金商や鉱山会社、商社などで取引できる)

証券取引(証券会社等金融機関で取引できる)

金地金

純金積立

金ETF

投資信託

先物取引

特徴

いわゆる金の延べ棒のこと。純度99.99%。ロンドンの国際的金市場に登録されている刻印がある地金のほうが安全。

少額で手軽に毎月コツコツ積み立て購入できる。

上場投資信託のうち金価格に連動するもの。上場しているので株式と同様の取引が可能。

金を投資対象とするコモディティファンド。

日本では東京工業品取引所で金の先物取引が行われている。

レバレッジをかけることができる。

手数料

・小売価格と買取価格の差(スプレッド)

・購入手数料

・保管手数料

・売却手数料

取扱会社の決めた手数料がかかる。

・年会費

・買付手数料(定額や定率など)

取引手数料は株取引と同様。保有中の手数料は信託報酬(基準価額の年0.4%から0.5%程度)がかかる。

売買手数料(販売手数料・信託財産留保額)は通常の投資信託と同様で、投資信託によって異なる。保有中の手数料(信託報酬)もかかる。

金地金など現物を取引するよりも手数料が安い。商品先物取引会社に口座を開設する必要があるが、口座管理料などは無料が多い。

その他

取引会社の保管サービスには、消費寄託と特定保管がある。

受取方法は、売却して現金化、コインや地金バーと交換、ジュエリーと交換がある。

金の現物を裏付けしている銘柄もあれば、裏付けのない銘柄もあるので確認が必要。

商品内容はそれぞれに異なるので確認が必要。取扱いも金融機関によって異なるので確認を。

先物取引の場合、最終的には必ず反対決済(売り⇒買い、買い⇒売り)する必要がある。

上記は簡単にまとめた表です。詳細は取引会社等でしっかり確認してください。

 

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