■ ガン保険を選ぶポイント
平成26年厚生労働省の人口動態統計年報によると男性の死因ベスト3をみてみると、
1位 悪性新生物、 2位 心疾患、 3位 肺炎
女性の死因ベスト3をみてみると
1位 悪性新生物、 2位 心疾患、 3位 脳血管疾患となっています。
がんは男女ともに日本人の死因の1位となっています。
平成19年にはがん対策基本法が施行され、がん対策の充実強化が図られています。
医療の世界では、がんの治療は日進月歩の勢いで進化しています。
同時に保険の世界でもがん保険が多様化しており、選び方が複雑になっています。
がんになったときの経済的リスクは大きく分けると「支出の増加」と「収入の減少」でしょう。それぞれリスクに対応した保険の選択ポイントをみていきましょう。
●治療費(支出)の増加に備えて
がんにかかり、治療することになったとしても、公的保険があり3割負担ですむことや、高額療養費制度がありおおよそ月額8〜9万円程度に抑えられることを考えると、そんなに大きな金額が必要なわけではありません。
ただ、先進医療や乳房再建などの健康保険の効かない治療の場合には自己負担しなければなりません。また治療費以外にかつらやマッサージなどの費用がかかることもあります。
がん保険の内容は主要な部分として「診断給付金」「入院給付金」「手術給付金」「通院給付金」があります。「入院給付金」「手術給付金」は基本的に各社あまり差がないのですが、「診断給付金」と「通院給付金」に特徴があります。
「診断給付金」
まとまった額の一時金が受け取れるので使い勝手が良い給付金です。
選ぶ際には診断給付金が出る条件と回数を確認しましょう。
・1回のみか複数回でるか
・複数回出る場合は何年ごとか
・入院が条件か
・上皮内新生物についてはどうか など
「通院給付金」
平均在院日数が短縮化する昨今、通院治療が増えてきています。通院給付金がでる条件と日数を確認しましょう。
・入院しなくても出るのか
・日数の限度はあるか
その他のチェック項目として、先進医療特約が付いているかどうかも確認しましょう。
同じ保険会社で加入している医療保険があり、その医療保険に先進医療特約がついていれば、がん保険でがん先進医療特約をつけることはできません。がん先進医療特約はがんに特化しているので、先進医療特約をつけるなら医療保険につけたほうが適用範囲も広くなります。医療保険とがん保険でそれぞれ別の保険会社から入るとそれぞれに先進医療特約がつけられます。
またその他各社さまざまな給付金特約がありますが、自分はどんな経済的リスクに備えたいのか整理して特約をつけるかどうかを検討しましょう。
●収入の減少に備えて
がんになった時は治療と仕事を両立することが難しいこともあります。治療費による支出増加と仕事が制限されることによる収入減少のダブルパンチになってしまいます。
「がん収入保障保険」
がんと診断され、収入が減ってしまった場合でも保険で補てんできるような収入保障保険もあります。これはがんにならずに亡くなられた時にも遺族に遺族収入保障年金の保障がついています。以下の点を確認しましょう。
・がんになったあと何年間もらえるのか
・支払条件は?
「がん保険」
その他のチェック項目として、がんになっても保険料を支払い続けるのか保険料免除になるかどうかも確認しましょう。
●その他
付帯サービスとしてセカンドオピニオンサービスがついているかどうかも確認しましょう。セカンドオピニオンとは「第二の意見」。つまり、診断や治療方針・方法などについて主治医以外の医師の意見を聞くこと。自分自身でどのような治療を受けるか決断するための一つの手段となります。また、セカンドオピニオンを受けた結果、主治医の治療方針に納得できればより安心して治療に専念できます。