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■ 高収入だと手取りが減る?
今年の1月から、高収入の会社員や公務員などを対象とした増税が始まりました。年収1200万円超の会社員や公務員などは給与所得控除が減額され、所得税と住民税の負担が増加し、結果として手取りが減ってしまいます。
実際に負担が増え始めるのは、所得税が平成28年1月から、住民税が平成29年年6月からとなりますが、平成29年には年収1000万円超の給与所得控除の減額も予定されており、2段階で縮小されていきます。
この1200万円とは「手取り」ではなく「額面(源泉徴収票の支払金額」です。
●平成25年分から平成27年分
給与等の収入金額
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給与所得控除額
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6,600,000円超10,000,000円以下
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収入金額×10%+1,200,000円
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10,000,000円超15,000,000円以下
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収入金額×5%+1,700,000円
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15,000,000円超
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2,450,000円(上限)
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●平成28年分
給与等の収入金額
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給与所得控除額
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6,600,000円超10,000,000円以下
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収入金額×10%+1,200,000円
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10,000,000円超15,000,000円以下
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収入金額×5%+1,700,000円
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12,000,000円超
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2,300,000円(上限)
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●平成29年分
給与等の収入金額
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給与所得控除額
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6,600,000円超10,000,000円以下
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収入金額×10%+1,200,000円
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10,000,000円超
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2,200,000円(上限)
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このように、平成28年に控除の上限が適用されるのが1200万円超になり、平成29年には1000万円超になる予定です。
例えば、年収1200万円の人の課税所得額は、平成25年〜平成27年までは給与所得控除は230万円(1200万×5%+170万)を差し引いた970万円でした。平成28年は230万円となり同額ですが、平成29年になると給与所得控除の上限が220万円のため980万円となります。課税所得が10万円増えることで、その分だけ税金も増えてしまいます。結果として手取りが減ってしまいます。
高額所得者ほど、家計管理は甘めになりがちですが、これからはきちんと家計管理しなければなりませんね。家計のムダがないか、まずは当たり前に口座引き去りされる固定費から見直してみましょう。
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