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コラム
 

■ 新制度「積立NISA」とは?

 

 「平成29年度税制改正大綱」には“積立NISA”の創設が盛り込まれました。

NISAとは少額投資非課税制度のことで、NISA口座内での上場株式等の配当所得および譲渡所得等が非課税になるというものです。

 しかし、従来のNISA制度では積立型の投資に利用しにくいことや、家計の安定的な資産形成をしやすくするという点から、少額の積立・分散投資をするための積立NISAを新設し、2018年よりスタートするということです。

 

【新設の積立NISAと現行のNISAの比較】

 

積立NISA

現行のNISA

各年の非課税枠

40万円

120万円

非課税で保有できる期間

最長20年間

最長5年間

(ロールオーバー可能)

非課税枠の累計

40万円×20年=800万円

120万円×5年=600万円

新設投資が可能な期間

2018年〜2037

2014年〜2023

投資対象商品

公募等株式投資信託のうち、以下のもの

・信託期間が20年以上または無期限

・決算頻度が毎月ではない

・原則デリバティブを利用しない

など

上場株式、公募株式投信、リート、ETFなど

商品の購入方法

定期かつ継続的な方法

単発で購入することも、定期・定額で購入することも可能

非課税対象

分配金、譲渡益

配当・分配金、譲渡益

両制度の利用上の注意

現行のNISAと積立NISAは年単位で選択制

 

 現行のNISAと積立NISAとどちらを選択して利用するといいでしょうか?

それは、人によって異なります。自分はどちらが向いているか、比較検討してから利用するようにしましょう。

現行のNISAと積立NISAの大きな違いは、年間の投資額の非課税枠と、非課税で保有できる期間です。投資金額が年間40万円の範囲内という人は、積立NISAが向いています。20年という長い期間を使って、コツコツと資産形成したい人に向いているのが積立NISAです。それに対して、投資金額は年間40万円を超えていて、毎月の家計の黒字分だけでなく、今ある預貯金からも投資していきたい人には、現行NISAが向いています。原則5年間の中で、株式等の価格変動を見ながら、売買し、譲渡益を狙いたい人に向いているのが現行NISAです。

 なお、現行NISAと積立NISAは、年ごとの選択制となっています。例えば、2018年は現行NISAを利用して投資を行い、2019年は積立NISAを利用して投資を行う、といったことが可能となるようです。家計の状況に合わせて、この2つを年ごとに使い分けていくのもいいでしょう。

 

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