■ 民間の介護保険のポイント
「2025年問題」って知っていますか?2025年は団塊の世代が後期高齢者(75歳)になり、介護・医療費などの社会保障費の増大が懸念されるという年なのです。
最近では民間保険でも介護保険に対応した保険が数多くでてきています。今回は民間保険を選ぶポイントについてみてみましょう。
●主契約か特約か
保険の構造は主契約と、それにオプションでつける特約から成り立っています。介護の保障が主契約なのか、他の保険の特約なのかで大きく分かれます。
・主契約
介護の保障がメインの内容となっています。これに特約をつけたりできます。
・特約
死亡保険や医療保険などのメインの契約に介護保障特約としてつけるものです。
●終身か定期か
保険は保障期間の有効期限があるかないかで大きく2つあります。
・終身
保障の有効期間がなく、一生涯のうちで介護状態になった場合に保険金が支払われるものです。介護状態にならずに死亡したら死亡保険金がでるかどうか、解約したら解約返戻金がどれだけ支払われるか、などがポイントです。
・定期
保障の有効期間があり、保障期間が過ぎると保障はなくなり、満期金もなく、掛け捨てです。保険料が安いのが特徴です。
●介護状態の認定基準
介護状態の認定は大きく分けると3つあります。公的介護保険の要介護度に合わせる「公的介護保険連動型」、公的保険の要介護認定を基準に各保険会社独自の条件を盛り込む「一部連動型」と、独自の基準で支払を決める「会社独自基準型」です。
・公的介護保険連動型
「公的介護保険制度の要介護○以上に認定されたときに支払われる」とされるタイプです。公的介護保険制度の要介護○以上に認定されたとき、または当社所定の状態になったとき」となっていることが多く、どちらかの基準に該当すれば保険金を受け取ることができます。
・一部連動型
「公的介護保険制度の要介護○以上に認定され、その状態が○○日間を越えて継続した場合」というように会社所定の条件が追加されているタイプです。公的介護保険の要介護状態になっても、保険金を請求できません。
・会社独自基準型
寝たきりや認知症など会社独自の支払基準を定めています。
●介護一時金か介護年金か
給付の形態は一時金支払いか年金形式での支払いか、大きく2つあります。
・介護一時金
介護状態になったら契約金額を一時金で受け取るものです。
・介護年金
介護状態になったら契約金額を年金形式で受け取るものです。いつまで支払われるかがポイントです。
●保険料免除
保険料免除特則は、所定の介護状態に該当したときに、保障はそのままに保険料の支払いを免除される特約です。
最近、民間保険では介護保障の商品や特約が増えてきています。たくさん商品がでてくると情報過多で混乱してしまいますが、上記のようにすっきり分けて眺めてみましょう。