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コラム
 

外貨建て保険の標準責任準備金

 

近年、外貨建て保険の契約が増えていますが、20224月から外貨建て保険が「標準責任準備金」の対象になることで、今後の動きに注目です。

 

●外貨建て保険とは

外貨建て保険は、原則として保険料を米ドルや豪ドルなどの外貨で払い込み、保険金や解約返戻金などを外貨で受け取る保険です。でも、外貨で払うには外貨を持っていないとできませんし、保険金を外貨で受け取っても困るでしょう。そのため円で払い込み、円で受け取ることもできるようになっています。その場合には為替相場によって保険料や保険金等が増減します。

外貨建て保険の種類としては外貨建て終身保険、外貨建て養老保険、外貨建て年金保険などがあります。

 

 外貨建て保険の魅力は円建て保険より収益性が高いことです。保険会社は契約者から集めた保険料を運用しています。円建て保険は日本の債券などで運用されます。外貨建て保険は外国の債券などで運用されます。そのため外貨建て保険は円建て保険より高い運用利回りが見込まれ、保険商品のなかでも貯蓄性の高い一時払い保険や終身保険、養老保険、年金保険で外貨建て保険が多く登場しています。

 

●責任準備金と予定利率

生命保険は長期にわたる契約なので、生命保険会社は顧客から受け取った保険料の一部を将来の保険金や給付金を支払うためにきちんと準備しておかなければなりません。このような将来の支払い準備のためのお金が責任準備金です。各保険会社でルールを決めて準備しています。これは契約者全体の共有財産という位置づけです。そのために各保険会社はこの責任準備金を安定的に運用しています。

 

運用による収益がどれくらいありそうかという見込みを予定利率といい、各保険会社の保険料は予定利率分割り引いて計算されています。そのため保険会社が「運用がうまくできそうだ」と予定利率を上げると保険料が安くなります。逆に「運用がうまくいかなそうだ」と予定利率を下げると保険料が高くなります。

 

標準責任準備金と標準利率

1996年の保険業法改正により、顧客保護のために「標準責任準備金」制度が導入されました。金融庁が保険会社に対して「責任準備金」の水準を定めて、その水準額の積立を義務付けることとなったのです。標準責任準備金制度の基礎率が標準利率です。

 

金融庁の「標準利率」と各保険会社の「予定利率」は別のものです。ただ、一般的には標準利率が下がると各保険会社の予定利率の引き下げ要因になります。標準責任準備金制度によって、各保険会社は標準責任準備金の積立ができるように保険料を設定しなければなりません。標準利率が下がっても各保険会社が予定利率を下げないでいると、その差が保険会社の収益を圧迫してしまいます。

標準利率は一時払い保険と平準払い保険と別に設定されています。一時払い保険は契約時に保険料全額が払い込まれる商品です。そのときの金利の背景をベースに予定利率を決めて保険料を設定するので、標準利率との連動性が高くなります。

 

●外貨も標準責任準備金の対象に

当初の「標準責任準備金制度」導入においては、外貨建保険は「標準責任準備金」の対象外となっていました。ただ、ここ数年、外貨建て保険の契約増加をふまえ、顧客保護のために202241日から米ドル建て保険や豪ドル建て保険も標準責任準備金の対象となります。

 

今後、外貨建て保険が標準責任準備金制度の対象となることにより、積立利率が引き下げられたり、「どこの保険会社でもあまり差がない」ということになるかもしれません。

4月以降、とくに一時払いの外貨建て保険の利率の動きに注目したいところです。

 

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