■ スマホでできる経済機能
今や生活に欠かせなくなっているスマホ。電話やメールなどの通信手段だけにとどまらず、スマホで支払いや送金、投資、融資などできる便利な機能がたくさんあります。
●スマホで支払う
最近では現金での支払いに代わってスマホでの支払いが普及しています。スマホにアプリをダウンロードして決済機能の設定をしておけばスマホだけで買い物の支払いができてしまいます。
お財布から現金を出して支払うよりもメリットとなるのは、おつりのやり取りがいらなかったり、ポイントが貯まったりするところ。いっぽうお財布にお金がなくても支払えたり、おつりのやり取りがないので、お金が減っていく感覚がないのがデメリットといえます。
支払い方法は事前チャージ方式や即時払い方式、後払い方式などがあります。
事前チャージ方式は事前にスマホ決済アプリなどにお金をチャージし、その残高で支払いをします。あらかじめチャージした分しか支払いできないので、使いすぎてしまう心配がありません。チャージする主な方法には、「登録した銀行口座」「登録したクレジットカード」「ポイント活用」などがあります。また、コンビニやATMで現金をチャージすることも可能です。さらに残金が足りない場合に自動でチャージが行われるオートチャージという方法もあります。
即時払いとは、決済した瞬間に登録した銀行口座からお金が引き落とされる方法です。ゆうちょ銀行の「ゆうちょPay」やみずほ銀行の「J–Coin Pay」など、銀行系のスマホ決済システムで取り入れられています。
後払い方式は、月末など定められた期日に料金の引き落としが行われるものです。後払いには、紐づけたクレジットカードでの決済、携帯料金と合算して請求されるキャリア決済などがあります。
●スマホで送金ができる
従来は、個人間でお金のやり取りをする方法は金融機関を介した振込が代表的でしたが、スマホを使って個人間送金ができるサービスがあります。
個人間送金とは、スマホアプリのユーザー同士でお金のやり取りを行うことです。スマホの個人間送金では、相手の口座番号を知らなくても送金することができます。携帯電話番号や送金サービスのユーザーID、専用のリンク(URL)を利用して送金ができます。
手軽でスピーディに送金できるため、その場でお金のやり取りをしたいときに便利な機能といえます。ただ、送金機能は犯罪やマネーロンダリングに悪用されるリスクも抱えています。
●ポイントで投資ができる
ポイント投資とは、現金の代わりにポイントで株式や投資信託などを購入できるサービスのことです。スマホなどキャッシュレスで支払いをすると買い物をするごとにポイントが貯まりますが、そのポイントを使って投資をしてポイントを増やすこともできます。
楽天ポイント・dポイント・Tポイントなど、お買い物で貯まったポイントを使って手軽に投資できます。ポイントなので現金の元手0円で投資できるので、いきなり現金で投資することに抵抗がある人でもできます。増えたポイントを買い物に使うこともできます。
●スマホで投資ができる
ネット証券会社はスマホからも取引ができますが、最近ではスマホでの取引に特化し、口座開設から入金、取引、出金などすべての手続きがスマホで完結するスマホ証券も増えています。100円など少額から投資ができ、貯めたポイントを投資に充てることができる証券会社もあります。たとえばSBIネオモバイル証券であればTポイント、PayPay証券であればPayPayボーナスを使ってポイント投資ができます。ただ、銘柄数がネット証券に比べて多くない、ネット証券と比べても取引機能が少ないというデメリットがあります。
●融資が受けられる
スマホアプリだけでお金を借りられる金融機関も増えてきました。スマホ融資とはアプリで手続きができる個人向け融資のことです。消費者金融やカードローン会社が手続き方法の一つとしてアプリをリリースしたものです。アプリで手続きが完結できるようになったことで審査や融資までの時間が短縮され即日にスピーディな借入ができたりします。最少額は1万円という条件が多く少額から借りられます。融資されたお金は銀行口座への振り込みや提携ATMから受け取ることができます。返済は登録した銀行口座からの自動引き落としのほか銀行振り込みや提携ATMから返済します。
簡単に融資が受けられるという便利さの反面、借りすぎてしまうデメリットもあります。
このようにスマホ1つでいろいろな経済機能がついて便利になっている反面、スマホをなくしてしまうとスマホに紐づいている個人情報が漏れてしまうリスクもあります。スマホの暗証番号管理、アプリの暗証番号管理、スマホ自体をなくさないような管理をいっそう注意していかなければなりませんね。