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コラム
 

■ 日銀、事実上の利上げって?

 

20221220日、日銀が金融政策決定会合にて長期金利の変動許容幅を0.25%から0.5%に上げるという発表がありました。これはどういうことなのでしょう?

 

日銀は日本の中央銀行として金利を調節する役割があります。

金利には短期金利(短期の貸し借りの金利)と長期金利(長期の貸し借りの金利)があります。日銀は2016年から「短期金利を -0.1%で固定し、長期金利を±0.25%の変動幅でコントロールする」という政策を取ってきました。

 

今回の政策決定で、この長期金利のほうの変動幅を±0.50%に拡大してコントロールすることとなりました。±(プラスマイナス)と幅があるので、マイナスに変動することもあるのですが、現在は世界的な金利上昇局面なので、金利がプラスのほうに変動すると見込まれます。つまり、「事実上の利上げ」なのです。

 

なぜこのような金融政策がとられることになったのでしょう?

世界ではコロナ禍が収まって経済が動いてきたことや、戦争などによるエネルギー価格の高騰によって、インフレ(物価上昇)が進んでいます。中央銀行がインフレを抑制するために行う金融政策を「金融引き締め」といいます。金融引き締めでは政策金利を引き上げたりします。金利を引き上げると経済活動が抑制されて、物価を下げる圧力が働くことになるのです。このように、インフレを抑えるために各国の中央銀行は利上げ政策を行ってきました。

 

たとえば米国が利上げの金融政策を行い、日本の金融政策が低い金利のままで米国金利が4%、日本の金利が0.1%だとしましょう。一般的にお金は金利の低いところから金利の高いところに流れる傾向があります。米国金利のほうが高ければお金は米国に流れ、円を売ってドルが買われて「円安ドル高」になります。実際に20229月以降1ドル140円台まで円安が進んできました。

 

円安になると輸入品が高くなり、原材料も高くなります。そのため物価が上がり、インフレが進行します。

実際に日本も物価が高くなっています。このようなことが背景にあり、物価を安定させるためにも長期金利の変動幅を拡大するような金融政策がとられたようです。実際にこの日銀の発表の後、円安が抑えられ1ドル130円台までになりました。

 

心配なのは私たちの生活です。わたしたちの生活はどのような影響があるのでしょうか?

日銀はあくまでも「利上げ政策ではない」との発表ですが、もし今後、他の各国のように「利上げ」政策を継続していくことになるとどのような影響があるのでしょうか?

 

●住宅ローン金利

住宅ローン金利には変動金利と固定金利があります。変動金利は短期金利の影響を受けて決まります。固定金利は長期金利の影響を受けて決まります。短期金利や長期金利が上がれば変動金利や固定金利が上がります。今回は長期金利についての政策ですが、フラット35などの固定金利は影響を受けて上昇するかもしれません。

 

●国債

債券の価格は金利と逆の動きをします。金利が上昇すると債券の価格は下がるのです。たとえば、すでに発行されている国債の価格は下落することになり、債券を多く抱える日本銀行や他の銀行、保険会社、そして年金を運用している年金積立金管理運用独立行政法人など、さまざまな運用機関などが会計上含み損を出すことになります。

 

●株価

金利が上がると、お金を借りづらくなります。設備投資しづらくなり、事業拡大が見込めず、経済が全体的に不活発になり、株価を下げる要因となります。

 

日銀は「金利引き上げではない。金融緩和の出口でもない」とのことですが、金利の動きは私たちの生活にも影響が出てきますので、今後の動きに注目していきましょう。

 

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