■ 物価高騰!家計を守るには
2022年から物価が高騰しています。今までと同じに生活していると支出オーバーで赤字になってしまいます。物価高に負けないよう家計管理でできることを考えてみましょう。
●2022年は4%も物価上昇
総務省が発表した2022年12月の消費者物価指数によると、変動の大きい生鮮食品を除く総合指数が、前年同月比で4%上昇しました。
4%もの上昇は異例で、その前に4%も上昇したのは第2次石油危機の影響で物価が上がっていた1981年12月。41年ぶりとなります。2022年は通年で総合指数が2%以上も上がりました。
総務省の発表によると、消費者物価指数を品目別にみると以下のような上昇率になっています。
ハンバーガー(外食) ・・・
17.9%
からあげ ・・・ 10.4%
あんパン ・・・ 14.1%
鮭 ・・・ 26.7%
ポテトチップス ・・・ 18.0%
豚肉(国産品) ・・・
9.4%
食用油 ・・・ 33.6%
牛乳 ・・・
9.9%
炭酸飲料 ・・・
15.9%
火災・地震保険料 ・・・
11.2%
光熱・水道 電気代 ・・・ 21.3%
都市ガス代 ・・・ 33.3%
ルームエアコン ・・・ 13.0%
携帯電話機 ・・・ 22.1%
ペットトイレ用品 ・・・ 19.6%
特に都市ガスや電気代など生活に欠かせないエネルギー関連の価格は20%〜30%も上がっています。
今までも物価高騰のニュースはありましたが、1989年2.9%(バブル期)、1990年3.3%(消費税導入の影響)、1991年2.8%(湾岸戦争)、1997年(消費税5%に引き上げ)、2014年(消費税8%に引き上げ)など、消費税の影響も大きかったのですが、今回はそれを上回る物価高騰となっています。
●固定費の見直しから
このようにモノやサービスの価格が上がっているのに、今までと同じように購入していれば赤字になってしまいます。そこで支出の管理がポイントになります。
家計支出は大きく分けると「固定費」と「変動費」に分けられます。「固定費」は通信費、電気水道ガス代、保険料のように継続的、固定的に一定金額がかかる支出項目です。「変動費」は食費や被服費などのように購入活動状況に応じて金額が変わる支出項目です。
ここでまず見直しするのは「固定費」です。「固定費」は給料が多い月も少ない月も、購入活動を削っても、一定の金額を支払ってしまっているので、一度見直せば長期的に節約ができ、ゆとりを生むことができることから、「固定費」から見直しするとよいのです。
例えばスマホについては、新しい料金プランに変更したり、不要なサービスや有料アプリを解約したりすることで、節約をすることができます。格安SIMサービスの会社に切り替えれば、毎月の使用料が大幅に減らせることもあります。
また固定費として「サブスク(定期支払サービス)」も気づかないうちにいろいろと契約してしまいがちです。不必要なサブスク(定期支払サービス)を解約することを検討しましょう。
保険は保障内容の見直しをしてみましょう。不要な保障は減額や解約や特約減額するなどしましょう。死亡保険は死亡率が低くなっていることなどから新たに入り直したほうが安くなる場合もあります。
次に「変動費」を見直していきましょう。たとえば食費は安い店や安い時間帯に食材を買って栄養バランスも考えながらできるだけ自炊すると食費を抑えられます。被服費や雑貨等はリユース品を利用するなども。ガソリン代はできるだけ歩いたり自転車を活用したりすると健康な体作りにもなるし、歩数アプリでポイントを稼ぐこともできます。節約を楽しみながら家計を守っていきましょう。
参考
消費者物価指数 https://www.stat.go.jp/data/cpi/sokuhou/tsuki/pdf/zenkoku.pdf