■ 奨学金の種類
奨学金には、大きく分けて、給付型(もらう、返済が不要)と貸与型(借りる、返済が必要)の2種類があります。
【主な奨学金の制度】
日本学生支援機構(JASSO)
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利用者が最も多い。給付型と貸与型がある。貸与型には無利子(第一種)と有利子(第二種)がある。学力基準や家計基準がある。
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民間育英団体
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給付型や貸与型、給付と貸与のミックス型もある。学力基準と家計基準が主な要件だが、その団体によって異なる。奨学金の金額もまちまち。
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地方公共団体
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その自治体に住んでいる等が要件の一つ。自治体によって内容は様々。
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大学の制度
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大学独自の制度。給付型が中心。奨学金の条件・内容は大学によって様々。
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専門学校の制度
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専門学校独自の制度。入学金や授業料の免除など内容は様々。
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奨学金と言っても、様々なものがあるので、それぞれの条件や内容を確認し、申し込みをするようにしましょう。成績も条件になることが多いので、まずは高校でよい成績を取ることを心掛けましょう。
ここでは、日本学生支援機構の給付型奨学金についてみてみましょう。
まずは、給付型奨学金を受けるための基準です。
学力基準
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以下の1もしくは2のいずれかに該当する必要がある。
1 高等学校等における全履修科目の評定平均値が、5段階評価で3.5以上であること
2 将来、社会で自立し、及び活躍する目標をもって、進学しようとする大学等における学修意欲を有すること
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家計基準
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第1区分
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本人と生計維持者の市町村民税所得割が非課税であること
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第2区分
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本人と生計維持者の支給額算定基準額(※)の合計が100円以上25,600円未満であること
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第3区分
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本人と生計維持者の支給額算定基準額(※)の合計が25,600円以上51,300円未満であること
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資産基準
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本人と生計維持者(2人)の資産額(土地建物などの不動産や学資保険などは除く)の合計が 2,000万円未満(生計維持者が1人のときは1,250万円未満)であること
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※ 支給額算定基準額=課税標準額×6%−(市町村民税調整控除額+市町村民税調整額)
家計基準は分かりにくいですが、「マイナポータル」を活用すれば、市町村民税の課税標準額などを調べることができます。また日本学生支援機構のHPの「進学資金シミュレーター」でおおよその確認ができます。
次に給付額です。
●通常家庭の大学・短期大学・専修学校(専門課程)の場合給付額(月額)
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自宅通学
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自宅外通学
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国公立
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私立
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国公立
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私立
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第1区分
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29,200円(33,300円)
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38,300円(42,500円)
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66,700円
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75,800円
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第2区分
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19,500円(22,200円)
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25,600円(28,400円)
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44,500円
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50,600円
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第3区分
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9,800円(11,100円)
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12,800円(14,200円)
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22,300円
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25,300円
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※生活保護(扶助の種類を問いません)を受けている生計維持者と同居している人及び社会的養護を必要とする人で児童養護施設等から通学する人は、上表のカッコ内の金額となります。
上記以外にも、高等専門学校(第4学年以上)や通信教育課程の場合の支給額も定められているので、詳細は日本学生支援機構のHPでご確認ください。
家計基準や資産基準で日本学生支援機構の給付型は対象とならない方も、民間の奨学金などの中には、所得制限などないものもありますから、探してみてください。
貸与型奨学金は、本人の借金となります。卒業してから社会人となり返済していく必要があるので、あまり負担が大きくならないよう気を付けましょう。
奨学金について相談したい場合は、日本学生支援機構の奨学金相談センター(0570-666-301)にお問い合わせください。