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コラム
 

■ 円安と資産づくりのポイント

 

この1年で円安が進んでますね。

この30年くらい、ふりかえるとだいたい1ドル110円くらいだったのですがいまや150くらいに。1ドルに交換するのに150円払わなくてはいけないということで、ドルが上がったということは円が安くなったというです。

円が下がっているということで、「このまま円で持ってていいのかな」「日本円を米ドルに替えて持っていたほうがいいのかな」と考えている人も増えていると思います。

円だけで持っているリスクは2つあります。ひとつはインフレリスクに対応するため、もうひとつは資産の安全性を高めるためです。

 

インフレとは、ものやサービスの値段が上がり、お金の価値が相対的に下がる状況のことです。例えば、これまで1100円で購入できた缶ジュースが、インフレにより110円になったとします。

缶ジュースは価格があがっていますが、100円というお金は缶ジュースが買えない価値になってしまいました。

 

こうしたインフレリスクに対応するためには、インフレに対応できるようにお金を運用する必要があります。老後資金の必要額が1,000万円だったのが物価が上昇して必要額が1100万円になればそれに応じて増やさなければならないですよね。

インフレはいろいろな要因で起こりますが、円安も要因なんです。原材料が高くなれば物価は上がります。原材料はドル建てで輸入されますからドルが高くなって円が安くなればインフレになります。

だからドルを持っていることはインフレ対策になるわけです。ドルが上がって円安になって物価は上がって生活はちょっと厳しくなってもドルの資産は増えていますよね。

 

米ドルはグローバルでの決済に最もよく使われる「基軸通貨」で、輸入に頼る割合が高い日本人にとっても重要な外貨です。日本で暮らしていると、日本円さえあれば生活することができるのでイメージがわかないかと思いますが、日本円は米ドルと日々取引され、その価値が変動しています。

そうすると大事な資産をひとつの形でもっておくこと自体がリスクであり、日本円しか持っていない状態よりも、一部米ドルにしておくほうが、より資産の安全性が高まります。

 

日本円に加えて米ドルを持つ場合、どのような持ち方があるのでしょうか。ここでは4つの方法を紹介します。

 

●外貨預金

外貨預金とは、外貨を普通預金や定期預金の形で保有する商品です。日本円の普通預金や定期預金がそのまま外貨に置き換わっただけなので、イメージしやすいでしょう。

定期預金や普通預金は、利息が受け取れます。外貨預金は、日本円の預金よりも金利が高めなので、より多くの利息を受け取れる可能性があります。

ただ、定期預金は満期が短いのでせっかくついた利息よりも為替相場の変動によって預けた時期よりも円高ドル安に進んだ場合、その価値が下がる可能性があります。

米ドルを最終的に日本円に替えるのなら、そのタイミングに注意する必要があります。

 

●ドル建ての保険

ドル建ての保険とは、保険料を米国の債券で運用する保険です。予定利率が高いので円建てより割安で、解約返戻金も円建てより高いのが特徴です。

日本人は保険の加入率が高いので馴染みやすい商品かもしれません。また債券というのはそもそも株式より値動きが小さいので株式より安定しています。

リスクは為替変動となります。ただ保険は長期保有が前提になっている商品のため、短期で解約すると投資した金額よりも目減りして戻ってくる可能性が高いです。

●米国株

米国株を購入する方法もあります。米国株とは、米国の証券取引所に上場している株のことです。近年はネット証券を中心に、米国株投資に取り組める証券会社が増加しています。

米国は世界経済の中心地でもありますので有名な企業の株を得ることができる点が魅力です。ただし米国株は株価の変動に加えて、米ドルの為替変動の影響も受けるので、比較的値動きのリスクが大きいといえます。

 

●米国株の投資信託

投資信託とは、みんなから集めたお金を複数の株式などに分散投資する商品で間接的に米国株に投資するしくみです。

ひとつの投資信託を購入するだけで、たくさんのアメリカの株式会社投資できます。新NISAを活用して米国株式投資信託に投資することもできます。

直接株式を買うよりは分散投資効果があるので値動きがあります。ただし、アメリカの株式市場の動きや為替の動きの影響を受けます。

 

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